「完全に俺、無視されてる」

エイトはただ、彼等のやりとりを眺めていた…
「スペイス…!」
「今は俺に任せとけ…w」
スペイスが嗤う。
そこに新たな戦士が現れ、スペイスに話しかける。
「任せるだァ!?よっく言うぜ…wよぉ…スペイス…wこの姿…覚えてんだろ?w」
突如として、黒の戦士が現れた。
「…ヴィーツァフェルディD…ヴィーツァの二段覚醒後の姿…」
スペイスが応える。
「御名答…」
ヴィーツァ・クライス。Bチーム。
そこで、ヴィーツァは覚醒を解き、元の姿で黒と赤の帽子を被る。
「だがお前…分かってるようだな…www」
ヴィーツァがスペイスの何かを感じ取ったようだ。
その言葉に気づいたかのように、スペイスは応える。
「……!!そりゃそうだ…俺もお前と同じだからだ、ぜ…」
その下方で、地上に降り立ったテンがエイトに話す。
「エイト…久々だな…。」
上方のやりとりを見て、エイトは訊く。
「スペイスに任せていいのか…?」
そしてそれに答えて、
「問題ねぇだろ…寧ろ俺等がいると邪魔だ…」
そこに、Bチームのアクトとlavaが着地する。
「いや…俺等は地上で……戦うぞ…。」
アクトが不意に武器を構えて呟く。

一方、苦境の丘…
火を吹いたゼンディックスの銃…
そして折れて一部が飛んでいった…ファルギアの武器…
「くっ…!」
既に、ファルギアの武器は使い物にならなくなった。
ゼンディックスの狙いは確実だ。
あの細い武器でも簡単に砕ける。
「どうした…引力使う雑種よ…お前はそんな程度か…」
ゼンディックスが追い討ちをかける。
引き下がらず、ファルギアは対へて言う。
「容赦ないですね…ヴィーツァ軍のエックス…。」
だがその顔には汗が浮かんでいた。
強気になり、ゼンディックスは更に言う。
「攻めていくぞ……」
ゼンディックスの銃は再び、火を吹く。
ファルギアの足元を狙ったそれは、ギリギリだが、容易にファルギアに避けられる。
「ちっ…!」
銃を回避しようと、ファルギアは真上に跳んだ。
だがその瞬間、
「とどめ」
ゼンディックスがまた銃を打つ。
空中へ跳び、対処できない状況…
そのまま、ファルギアの丁度目の前にゼンディックスの弾丸が迫っていた。
「……!!!」
武器も失い、全く身動きの取れないファルギア…
もう駄目かと思った…その瞬間だった。
目の前まで迫っていた弾丸を、不敵な笑みと共に、ファルギアは左手で掴んだ。
「何っ…」
止めを刺したと思っていたゼンディックスが、まさかの出来事に驚きを隠せない。
そのままファルギアは地上に着地し、続けて言う。
「覚…醒!!」
地に着いたファルギアの身体が、一瞬にして黒く染まる。
それと共に、ファルギア自身の身体から、凄まじい気が放たれる。
「……!!」
ゼンディックスが閑に驚く。
そして続けて、ファルギアは攻撃を開始する。
「電性雨!!」
両手を横に拡げたファルギア…
と、同時にゼンディックスの上空から、無数の雨粒が降り注ぐ。
だが、ただの雨粒ではなかった。
ファルギア自身の属性、電気を纏った雨粒…
ゼンディックスの身体に次々と電気が流れて行く。
「ぐっ…!!」
自身の属性に電気を持たないゼンディックスは、途轍もないダメージを受けていた。
「くっ…!」
だがそれに耐え、ゼンディックスは銃をファルギアの方向に発砲し続ける。
だが、目の前で不敵に嗤ったままのファルギアに弾丸が届きつつも、その弾丸は、黒く揺らぐ姿を抵抗なしに通り抜けた。
その現象を、ゼンディックスは容易に見抜く。
「……!この感じ…闇属性の幻覚…!」
そう、ファルギアは既に闇属性による幻覚を創り出し、偽の自分を囮にして…
ゼンディックスの背後から攻める。
「油断したな…」
「!!!」
突然の声に、ゼンディックスは驚く。
それに気にも止めず、ファルギアは話しながら攻める。
「僕等の覚醒は…更に属性がプラスされる」
覚醒によって復活した武器をゼンディックスに向け、攻撃し掛ける。
だが、ゼンディックスはその攻撃を弾く。
「!」
カキインッと金属音が響く。
ゼンディックスは相手との距離をとり、新たに取り出した、棒の武器を廻し、構える。
「俺の武器は銃のみじゃねぇ…来いファルギア!!」
武器の説明をして、ゼンディックスはファルギアの攻めを煽る。
これに応えるように、ファルギアは攻撃を再開する。
「漆黒の弾丸!!」
漆黒のファルギアが武器を華麗に廻し、そこから黒の闇属性の弾丸が無数に放たれる。
だが、ゼンディックスがかなり俊敏な動きで全ての弾丸を避ける。
ゼンディックスに死角はなかった。
それを集中して見ていたファルギアは、弾丸の軌道を計算し、ゼンディックスに当たるようにし向け、
「当たりッ」
…と、呟いた…が。
確かに…ゼンディックスの顔に弾丸は的中した。
だがそれは、僅かに顔に掠れただけ。
その顔から鮮血が飛び出す。
そしてそれを利用し、ゼンディックスは僅かに嗤って、
「いや…」
ゼンディックスの姿が僅かに赤く変化する。
「ラムダ覚醒!」
その声と同時に、ファルギアに迫る。
ゼンディックスは覚醒によって、武器まで変化した。
ゼンディックスのΛ覚醒は、特殊Λ覚醒で、武器まで強化する形態だった。
銃は大きく、そして複雑に化し、棒のような武器はトライデントへと変化する。
そして、その俊敏な動きを変えずに、音速程の速さでファルギアの背後へと回り込む。
ファルギアはその速度に全く対処できない。
ただただ畏れるだけだった。
「ロックオン」
「!!!」
ファルギアは何もできず、ただ口を大きく開けていた。
だがそれと対照的にゼンディックスは銃をセットし、俊敏だが、確実に狙いを定める。
そして、ゼンディックスは勝ち誇ったかのような不敵な笑みで、ファルギアの背後に銃を向け、呟いた…
「170ミリ弾」
その声と同時に、ゼンディックスの二つの銃口が、凄まじい音を…ガヴンッガヴンッと立て…
「!!!」
ファルギアが気付いた時には、覚醒で黒く、長くなった髪が2箇所、銃によって切られた。
「……!」
その事に気を取られ、ただ立ち尽くすファルギアだったが…
俊敏さを保ちながら、ゼンディックスは着地と同時に直ぐに、次の攻撃に移る。
グサッ…と凄まじい音と共に、楠んだ紅の血液が散る…
目を点にしたファルギアの脳天には…ゼンディックスの武器、トライデントの先端が3箇所、飛び出ていた…
ファルギアはただただ、意識を失っていった…

続く。

A…テン、エイト、スペイス
B…lava、アクト、ザイディン、エグゾン、ヴィーツァ
E…ファクト
F…ファルギア
G…ゼンディックス